○上松町福祉医療費給付金条例

平成15年6月25日

条例第17号

(目的)

第1条 この条例は、乳幼児・児童、障害者、母子家庭の母子及び父子家庭の父子等が、療養の給付又は療養費の支給(以下「療養の給付等」という。)を受けたときに、福祉医療費給付金(以下「給付金」という。)を支給することにより、早期適切な受療と医療費の負担軽減を図り、もって保健の向上と福祉の増進を図ることを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 乳幼児・児童 出生の日から18歳に達する日以降の最初の3月31日までの間にある者をいう。

(2) 障害者 次のいずれかに該当する者をいう。

 身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第15条第4項の規定により身体障害者手帳の交付を受けた者(以下「身体障害者手帳交付者」という。)のうち、障害等級3級以上に該当する者

 療育手帳要綱(昭和50年長野県告示第192号)の規定に基づく療育手帳の交付を受けた者(以下「療育手帳交付者」という。)のうち、障害の程度(総合判定)B2以上に該当する者

 特別児童扶養手当等の支給に関する法律(昭和39年法律第134号)第2条第1項の規定に該当する者

 の規定に該当し、この条例の対象者となった者であって、20歳に達した者

 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第45条第2項の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者(以下「精神障害者保健福祉手帳交付者」という。)

 上記アからオまでに掲げる者のほか、65歳以上の者であって国民年金法施行令(昭和34年政令第184号)別表に定める程度の障害の状態にある者(以下「65歳以上国民年金別表該当者」という。)

 精神の障害の程度が、国民年金法施行令別表、又は厚生年金保険法施行令(昭和29年政令第110号)別表に定める程度の状態にある者

 特定疾患治療研究事業及び先天性血液凝固因子障害等治療研究事業、難病の患者に対する医療等に関する法律(平成26年法律50号)に基づく特定医療費の支給を受けている者

(3) 母子家庭の母子 次のいずれかに該当する者をいう。

 母子及び父子並びに寡婦福祉法(昭和39年法律第129号)第6条第1項に規定する配偶者のない女子であって、現に18歳未満の児童又は18歳以上20歳未満で高等学校、その他町長が認める施設に在学若しくは在校中の者(高等学校を卒業した者を除く。以下「18歳未満の児童等」という。)を扶養している者(以下「母子家庭の母」という。)

 に掲げる者に扶養されている18歳未満の児童等(以下「母子家庭の子」という。)

 母子及び父子並びに寡婦福祉法附則第3条に規定する父母のない児童のうち、18歳未満の児童等(以下「父母のない児童」という。)

(4) 父子家庭の父子 次のいずれかに該当する者をいう。

 母子及び父子並びに寡婦福祉法第6条第2項に規定する配偶者のない男子であって、現に18歳未満の児童等を扶養している者(以下「父子家庭の父」という。)

 に掲げる者に扶養されている18歳未満の児童等(以下「父子家庭の子」という。)

(5) 医療保険各法 健康保険法(大正11年法律第70号)、船員保険法(昭和14年法律第73号)、私立学校教職員共済法(昭和28年法律第245号)又は国家公務員共済組合法(昭和33年法律第128号)、地方公務員等共済組合法(昭和37年法律第152号)又は国民健康保険法(昭和33年法律第192号)をいう。

(6) 保険医療機関等 医療保険各法の規定による被保険者、組合員及び被扶養者(以下これらの者を総称して「被保険者等」という。)並びに高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号。以下「高齢者医療確保法」という。)の規定に基づく医療を受けることができる者(以下「後期高齢者医療被保険者」という。)に対する療養の給付等を取り扱うことができる病院、診療所、薬局、訪問看護ステーション等をいう。

(7) 協力医療機関等 前号の保険医療機関等のうち、支給対象者が提示する受給者証により受給者資格を確認した者の療養の給付等に要した費用等の情報を長野県国民健康保険団体連合会(以下「国保連」という。)が定める方法により同会へ提出する事務及び町長が別に定める医療費貸付制度の運用に関する事務の実施について町長と契約を締結したものをいう。

(8) 診療報酬明細書等 療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令(昭和51年厚生省令第36号)に規定する診療報酬明細書、訪問看護療養費及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令(平成4年厚生省令第5号)に規定する訪問看護療養費明細書並びに医療保険各法又は高齢者医療確保法に規定する療養費又は医療費に係る支給申請書(柔道整復師の施術料に係るものを含み、療養の給付等に付随するものを除く。)をいう。

(支給対象者)

第3条 給付金は、前条第1号から第4号までに規定する者(これら2つ以上に該当する者については、いずれか一に限る。)で、次の各号のいずれかに該当するものに対して支給する。

(1) 上松町に住所を有する者(上松町に居住している者であって、特別の事情によりその者が住所を有することができないことについて、町長が承認した者を含む。)

(2) 上松町の区域外に所在する特定施設(障害者自立支援法(平成17年法律第123号)第19条第3項並びに附則第4条、第18条第1項及び第2項に規定する特定施設をいう。以下同じ。)に入所する障害者のうち、同法第19条第3項の規定により上松町長が支給決定を行う者)

2 前項にかかわらず、次の各号に掲げる者については、給付金の支給対象としない。ただし、次の第1号第5号及び第7号における障害者のうち、出生の日から満18歳に達する日以降の最初の3月31日までの間にある者を除く。

(1) 特定施設に入所する障害者のうち、障害者自立支援法第19条第3項の規定により上松町以外の市町村長が支給決定を行う者

(2) 生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定に基づく保護を受けている者

(3) 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律(平成6年法律第30号)の規定に基づく支援給付を受けている者

(4) 後期高齢者医療被保険者(前条第2号に規定する障害者を除く。)

(5) 身体障害者手帳交付者のうち障害等級が2級以上の者、療育手帳交付者、精神障害者保健福祉手帳交付者のうち障害者等級が1級以上の者並びに65歳以上国民年金別表該当者については、その者の前年の所得の額が、特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令(昭和50年政令第207号)第7条に定める額を超えるとき又はその者の配偶者の前年の所得若しくはその者の民法(明治29年法律第89号)第877条第1項に定める扶養義務者(以下「扶養義務者」という。)でその者の生計を維持するものの前年の所得の額が、特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令第2条第2項に定める額以上のとき。

(6) 特別児童扶養手当等の支給に関する法律(昭和39年法律第134号)第2条第1項の規定に該当する者(第2条第2号エの20歳に達した者を含む。)については、特別児童扶養手当の支給に関する法律第6条に規定する特別児童扶養手当を支給しない場合の額以上のとき。

(7) 身体障害者手帳交付者のうち障害等級が3級の者及び精神障害者保健福祉手帳交付者のうち障害等級が2級及び3級の者で、その者の前年の所得に所得税が課せられているとき又はその者の配偶者若しくはその者の扶養義務者でその者の生計を維持するものの前年の所得の額(特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令第4条に規定する所得について同令第5条に規定する計算方法により算定した額をいう。)が同令第2条第2項に定める額以上のとき。

(8) 第2条第2号キに規定する者で、その者及びその者と同一世帯に属する者のいずれかに現年度分の町民税が課せられているとき。

(9) 第2条第2号クに規定する者で、現年度分の町民税が課せられているとき又はその者の配偶者若しくはその者の扶養義務者でその者の生計を維持するものの前年の所得の額が特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令第2条第2項に定める額以上のとき。

(10) 母子家庭の母及び父子家庭の父で、その者の前年の所得の額(児童扶養手当法施行令(昭和36年政令第405号)第3条に規定する所得について同令第4条の規定により算定した額をいう。以下同じ。)が同令第2条の4第2項に規定する児童扶養手当の支給制限を手当の全部について行うときの額以上のとき又はその者の扶養義務者でその者と生計を同じくするものの前年の所得の額が同令第2条の4第8項に規定する額以上のとき。

(11) 母子家庭の子及び父子家庭の子で、その者の前年の所得の額が児童扶養手当法施行令第2条の4第8項に規定する額以上のとき。

(12) 父母のない児童で、その者の前年の所得若しくはその者の養育者の前年の所得の額が、児童扶養手当法施行令第2条の4第7項に規定する額以上であるとき又はその者の養育者の配偶者の前年の所得若しくはその者の養育者の扶養義務者でその養育者の生計を維持するものの前年の所得の額が、同令第2条の4第8項に規定する額以上のとき。

(受給者証の交付)

第4条 支給対象者が給付金の支給を受けようとするときは、あらかじめ町長に受給者証の交付を申請しなければならない。

2 町長は、前項の規定による申請があったときは、支給対象者の要件を審査の上、要件を満たす者については受給者資格を登録の上受給者証を交付する。

(受給者資格の得喪)

第5条 支給対象者が給付金の受給者資格を取得する日は、次の各号に定めるところによる。

(1) 支給要件を具備したとき 支給要件を具備した日の属する月の初日

(2) 出生、転入又は他法等で療養の給付等を受けていた者が新たに支給対象者となるとき 当該事実の発生した日

2 支給対象者が給付金の受給者資格を喪失する日は、次の各号に定めるところによる。

(1) 支給要件に該当しなくなったとき 支給要件に該当しなくなった日の属する月の翌月の初日

(2) 死亡又は転出したとき 当該事実の発生した日の翌日

(3) 他法等で療養の給付等を受けることとなったとき 当該事実の発生した日

3 前2項の規定にかかわらず、給付金の支給に関し長野県内の他の市町村との間で調整が必要となるときの取扱いについては、別に定める。

(支給範囲)

第6条 給付金は、支給対象者が医療保険各法又は高齢者医療確保法の規定に基づく給付の対象となる療養の給付等を受けたときに、医療保険各法又は高齢者医療確保法の規定に基づき算定した費用額から次の各号に掲げる額を控除した額を支給する。

(1) 医療保険各法又は高齢者医療確保法の規定に基づき保険者、共済組合又は後期高齢者医療広域連合(高齢者医療確保法第48条に規定する後期高齢者医療広域連合をいう。)が負担する額

(2) 医療保険各法(国民健康保険法を除く。本号において同じ。)の被保険者等に係るものにあっては、医療保険各法の規定に基づき、保険者又は共済組合が規約、定款、運営規則等に医療保険各法に規定する保険給付に併せてこれに準ずる給付を行う旨を定めているときは、現に給付を受ける否かにかかわらず、その規定に基づき給付を受けることのできる額

(3) 国民健康保険法の被保険者等に係るものにあっては、同法第43条又は第58条第2項の規定による条例又は規約の定めるところにより、一部負担金の割合が減ぜられ又は傷病手当金の支給その他の保険給付を受けることができるときは、これらに相当する額

(4) 高齢者医療確保法の後期高齢者医療被保険者に係るものにあっては、同法第86条第2項の規定による条例の定めるところにより、その他の後期高齢者医療給付(疾病及び負傷の療養に係るものに限る。)を受けることができるときは、これらに相当する額

(5) 他の法令等の規定に基づき、国又は地方公共団体の負担において、医療に関する給付を受けることができるときは、その額

(6) 別に定める医療費貸付制度を利用して、療養の給付等を受けたときを除き、医療保険各法又は高齢者医療確保法の規定に基づく療養の給付等に要する費用の請求のために保険医療機関等又は被保険者等が作成した診療報酬明細書等ごとに別に定める額

(受給者証の提示)

第7条 支給対象者が保険医療機関等又は協力医療機関等で療養の給付等を受けようとするときは、その都度医療保険各法に規定する被保険者等及び後期高齢者医療被保険者であることを証明する書面(以下「被保険者証等」という。)とともに受給者証を提示しなければならない。

(支給申請)

第8条 支給対象者は、給付金の支給を受けようとするときは、町長に給付金の申請をしなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、支給対象者が前条の規定により協力医療機関で被保険者証とともに受給者証を提示して療養の給付等を受けたときは、当該協力医療機関から提供される情報に基づき、国保連から市町村長に当該療養の給付等に係る費用額その他給付金の額の算定に必要な事項が通知されたことをもって、支給対象者から町長に給付金の支給申請があったものとみなす。

3 支給申請は、医療保険各法又は高齢者医療確保法の規定により被保険者等又は後期高齢者医療被保険者が療養の給付等を受けたときに、保険医療機関等で支払うこととされている一部負担金を支払った後でなければ行うことができない。

4 前3項の規定にかかわらず、支給対象者のうち、出生の日から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるものが、前条の規定により、保険医療機関等で被保険者証等とともに受給者証を提示して療養の給付を受けた場合には、当該保険医療機関等から提供される情報に基づき国保連又は社会保険診療報酬支払基金から町長に当該療養の給付等に係る費用額その他給付金の額の算定に必要な事項が通知されたことをもって、支給対象者から町長に給付金の支給申請があったものとみなす。

5 前項の規定による給付金の支給は、当該保険医療機関等に支払うことによって行うことができる。

6 前項の規定による支払いがあったときは、当該支払いは、当該受給者又は保護者に対する給付金の給付とみなす。

(支給決定)

第9条 町長は、前条の支給申請があったときは、これを審査して支給の可否を決定する。

(支給申請の期限)

第10条 支給申請は、支給対象者が療養の給付等を受けた日の属する月の翌月の初日から起算して1年を経過したときはすることができない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、当該起算日はそれぞれ各号に定める日とする。

(1) 保険医療機関等からの第8条第3項の一部負担金等の請求が遅延したとき 当該請求のあった日の属する月の翌月の初日

(2) 災害その他やむを得ない理由により第8条に規定する支給申請をすることができなかったとき 当該やむを得ない理由がやんだ日の月の翌月の初日

(損害賠償との調整)

第11条 町長は、支給対象者の疾病又は負傷が第三者の行為によってなされ、第三者から給付金に相当する額の全部又は一部について損害賠償を受けたときは、その価額の限度において、給付金の全部又は一部を支給せず、又は既に支給した給付金の額に相当する額を返還させることができる。

(不正利得の返還)

第12条 町長は、偽りその他不正な手段により給付金の支給を受けた者があるときは、その者に既に支給した給付金の全部又は一部について返還を命ずるものとする。

(受給者資格等の停止)

第13条 町長は、別に定める医療費貸付制度の利用を承認した支給対象者が、貸付制度の利用について、著しく不適切な行為をしたときは、当該支給対象者の受給者資格又は給付金の支給を停止することができる。

(委任)

第14条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成15年7月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行日前に行われた療養の給付等に係る給付金の支給については、平成16年3月31日までに町長に申請されたものに限り、なお従前の例による。

3 平成15年6月30日において、現にこの条例による改正前の上松町福祉医療費給付金条例(以下「改正前の条例」という。)第2条第2号イに規定する独り暮らしの老人に該当するものとして、町に受給者資格が登録されている者で、平成15年7月1日以降も引き続き該当している70歳未満の者については、この条例による改正後の上松町福祉医療費給付金条例(以下「改正後の条例」という。)第2条第1号に規定する老人とみなす。この場合に、改正後の条例第2条第6号ウの規定は適用しない。

(平成18年条例第16号)

(施行期日)

1 この条例は、平成18年8月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の上松町福祉医療費給付金条例の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後の療養の給付金から適用し、施行日前に行われた療養の給付等に係る給付金の支給については、なお、従前の例による。

(平成20年条例第7号)

(施行期日)

1 この条例は、平成20年4月1日から施行する。ただし、この条例による改正後の上松町福祉医療費給付金条例第2条第1項及び第3条の規定(特定施設に入所する者に関する部分及び精神障害者保健福祉手帳交付者に関する部分に限る。)は平成20年8月1日以降に行われる療養の給付等から適用する。

(経過措置)

2 平成20年3月31日において現にこの改正による改正前の上松町福祉医療費給付金条例(以下「旧条例」という。)第2条第1号の老人に該当し、かつ、平成20年4月1日以降も引き続き旧条例第2条第1号の老人に該当している者については、旧条例の規定はなお効力を有する。この場合において、旧条例第6条第6号中「老人保健法」とあるのは「健康保険法第74条第1項第2号、同法第110条第2項第1号のハ及び健康保険法施行令(大正15年6月30日勅令第243号)第42条第2項第3号又は第3項第3号」とする。

(平成20年条例第19号)

この条例は、平成20年8月1日から施行する。

(平成21年条例第11号)

この条例は、平成21年8月1日から施行する。

(平成22年条例第1号)

この条例は、平成22年4月1日から施行する。

(平成23年条例第4号)

この条例は、平成23年4月1日から施行する。

(平成26年条例第12号)

この条例は、平成26年10月1日から施行する。

(平成26年条例第29号)

この条例は、平成27年1月1日から施行する。

(平成27年条例第9号)

この条例は、平成27年4月1日から施行する。

(平成28年条例第25号)

この条例は、公布の日から施行し、平成28年8月1日から適用する。

(平成29年条例第17号)

この条例は、平成30年8月1日から施行する。

上松町福祉医療費給付金条例

平成15年6月25日 条例第17号

(平成30年8月1日施行)

体系情報
第8編 生/第1章 社会福祉
沿革情報
平成15年6月25日 条例第17号
平成18年6月20日 条例第16号
平成20年3月12日 条例第7号
平成20年6月19日 条例第19号
平成21年6月15日 条例第11号
平成22年3月4日 条例第1号
平成23年3月4日 条例第4号
平成26年9月19日 条例第12号
平成26年12月19日 条例第29号
平成27年3月12日 条例第9号
平成28年9月21日 条例第25号
平成29年9月15日 条例第17号