○上松町成年後見制度利用促進支援事業実施要綱

令和4年7月28日

告示第53号

(趣旨)

第1条 この要綱は、判断能力が十分でない認知症高齢者、知的障害者及び精神障害者等(以下「要支援者」という。)の福祉の増進を図るため、民法(明治29年法律第89号)で定める成年後見制度について、老人福祉法(昭和38年法律第133号)第32条、知的障害者福祉法(昭和35年法律第37号)第28条及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第51条の11の2の規定による成年後見制度の利用に関する支援(以下「支援」という。)について、必要な事項を定めるものとする。

(支援の種類)

第2条 支援の種類は次のとおりとする。

(1) 成年後見審判の申立て(以下「申立て」という。)に関する支援

(2) 申立てに必要な手数料、登記印紙代、鑑定費用(診断書の作成費用含む。)その他申立てに必要な費用(以下「申立てに要する費用」という。)に関する支援

(3) 成年後見人、保佐人又は補助人(以下「成年後見人等」という。)の業務に対する報酬(以下「成年後見人等に対する報酬」という。)に関する支援

(支援の対象者)

第3条 町長による申立ての対象者(以下「対象者」という。)は、町内に住所を有する者であって親族等による申立てが期待できず、次の各号のいずれかの状態にある者とする。

(1) 認知症、知的障害者又は精神障害の状態にあるため、判断能力が不十分で、日常生活を営むことに支障がある者

(2) その他町長が特に必要と認めた者

(申立ての要請)

第4条 次に掲げる者は、前条に規定する対象者と判断したときは、町長に対し申立てを行うよう要請することができる。

(1) 民生児童委員

(2) 対象者の日常生活のために有益な援助をしている親族以外の援助者

(3) 社会福祉法(昭和26年法律第45号)第2条に規定する事業を行う施設の職員

(4) 介護保険法(平成9年法律第123号)第8条第22項に規定する事業を行う施設の職員

(5) 医療法(昭和23年法律第205号)第1条の5に規定する病院又は診療所の職員

(対象者の調査)

第5条 町長は前条の要請があったとき又は対象者を発見したときは、対象者と面談し、次に掲げる事項について調査するものとする。

(1) 対象者の事理を弁識する能力程度

(2) 対象者の生活状況及び健康状態

(3) 対象者の2親等内の親族の存否、当該親族による対象者の保護の可能性及び当該親族が申立てを行う意思の有無

(4) 対象者の福祉を図ることが特に必要と認める事情

(審判の申立て及び手続)

第6条 町長は、前条の調査の結果、申立ての必要があると認めるときは、調査対象者に係る審判を管轄する家庭裁判所の定める手続に従い、第2条第1号の申立てを行うものとする。

(申立ての種類)

第7条 町長が行う申立ての種類は、次に掲げるとおりとする。

(1) 民法第7条に規定する後見開始の審判

(2) 民法第11条に規定する保佐開始の審判

(3) 民法第13条に規定する保佐人の同意権の範囲を拡張する審判

(4) 民法第15条第1項に規定する補助開始の審判

(5) 民法第17条第1項に規定する補助人に同意権を付与する審判

(6) 民法第876条の4第1項に規定する保佐人に代理権を付与する旨の審判

(7) 民法第876条の9第1項に規定する補助人に代理権を付与する旨の審判

(申立て費用の負担)

第8条 第6の規定により町長が申立てを行う場合において、申立てに要する費用は町の負担とする。

2 町長は、非訟事件手続法(平成23年法律第51号)第28条の規定により、家庭裁判所の命令(以下「費用負担命令」という。)があった時は、成年後見人等又は対象者に対して、前項により負担した申立てによる費用を求償するものとする。ただし、次の各号のいずれかに該当する者については、この限りでない。

(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)による被保護者

(2) 申立てに要する費用を負担することで、生活保護法による要保護者となる者

(3) 申立てに要する費用の補助を受けなければ、成年後見制度の利用が困難であると町長が認める者

(成年後見人等に対する報酬の助成)

第9条 町長は、後見開始、保佐開始又は補助開始の審判を受けた対象者(以下「成年被後見人等」という。)次の各号のいずれかに該当するときは、成年後見人等に対する報酬の全部又は一部に対し、月額1万円を限度として、成年後見制度利用支援事業助成金(以下「助成金」という。)を支給することができる。

(1) 生活保護法による被保護者

(2) 成年後見人等に対する報酬を負担することで、生活保護法による要保護者となる者

(3) 助成金の支給を受けなければ、成年後見制度の利用が困難な状況にある者

(助成金の申請及び決定)

第10条 助成金の支給を受けようとする成年被後見人等は、上松町成年後見制度利用支援事業助成金申請書(様式第1号)に必要な書類を添付して、町長に提出しなければならない。

2 町長は、前項の規定による申請があったときは、関係書類を審査の上、助成の要否を決定し、上松町成年後見制度利用支援事業助成金支給決定(却下)通知書(様式第2号)により、申請者に通知するものとする。

(助成金の支給)

第11条 助成金は、支給決定のあった日の属する月から支給するものとし、成年被後見人等からの上松町成年後見制度利用支援事業助成金請求書(様式第3号)により支払うものとする。

(成年後見人等の報告義務)

第12条 成年後見人等は、成年被後見人等の資産状況及び生活状況に変化があったときは、速やかに町長に報告しなければならない。

(助成の中止、助成額の変更)

第13条 町長は、成年被後見人等の資産状況及び生活状況に変化があったときは、助成を中止し、又は変更することができる。

(助成金の返還)

第14条 町長は、偽りその他不正な手段により助成金の支給を受けた者があるときは、その者に既に支給した助成金の全部又は一部の返還を命ずることができる。

(その他)

第15条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。

この告示は、公布の日から施行し、令和4年4月1日から適用する。

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上松町成年後見制度利用促進支援事業実施要綱

令和4年7月28日 告示第53号

(令和4年7月28日施行)