○上松町給水条例
平成10年9月21日
条例第16号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 給水装置の工事及び費用(第3条―第13条)
第3章 給水(第14条―第23条)
第4章 管理(第24条―第30条)
第5章 貯水槽水道(第31条・第32条)
第6章 補則(第33条)
附則
第1章 総則
(条例の目的)
第1条 この条例は、上松町水道事業の給水に関し給水装置工事の費用負担、その他の供給条件並びに給水の適正を保持するために必要な事項を定めることを目的とする。
(給水装置の定義)
第2条 この条例において「給水装置」とは、需要者に水を供給するために町長の施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具をいう。
第2章 給水装置の工事及び費用
(給水装置の新設等の申込み)
第3条 給水装置を新設、改造、修繕(水道法(昭和32年法律第177号。以下「法」という。)第16条の2第3項の国土交通省令で定める給水装置の軽微な変更を除く)又は撤去しようとする者は、町長の定めるところにより、あらかじめ町長に申し込み、その承認を受けなければならない。
2 前項の申込みに当たり、町長は必要と認めるときは、利害関係人の同意書、又はこれに代わる書類の提出を求めることができる。
(給水装置の新設申込みの保留)
第4条 給水区域内であっても、配水管を布設していない場所、又は水圧の関係により給水が困難であると認められる場合は、給水装置工事の申込みを保留することができる。
(開発等の事前協議)
第5条 給水区域内において開発行為等を行うものは、その給水方法、費用負担、施設の維持管理等について、あらかじめ協議し、町長の同意を得なければならない。
2 前項について必要な事項は、町長が別に定める。
(新設等の費用負担)
第6条 給水装置の新設、改造、修繕又は撤去に要する費用は、当該給水装置を、新設、改造、修繕又は撤去をする者の負担とする。ただし、町長が特に必要があると認めたものについては、町においてその費用を負担することができる。
(工事の施行)
第7条 給水装置工事は、町長又は町長が法第16条の2第1項の指定をした者(以下「指定給水装置工事事業者」という。)が施行する。
2 前項の規定により指定給水装置工事事業者が給水装置工事を施行する場合は、あらかじめ町長の設計審査(使用材料の確認を含む。)を受け、かつ工事竣工後に町長の工事検査を受けなければならない。
3 第1項の規定により町長が工事を施行する場合においては、当該工事に関する利害関係人の同意書等の提出を求めることができる。
4 給水装置の新設、改造又は修繕をする者及びその工事を施行する者は、給水装置の構造を水道法施行令(昭和32年政令第336号。以下「政令」という。)第5条に定める基準に適合させなければならない。
5 給水装置の新設、改造又は修繕をする者及びその工事を施行する者は、政令第5条に定める基準に適合する材料を使用しなければならない。
(給水管及び給水用具の指定)
第8条 町長は、災害等による給水装置の損傷を防止するとともに、給水装置の損傷の復旧を迅速かつ適切に行えるようにするため必要があると認めるときは、配水管への取付口から水道メーターまでの間の給水装置に用いようとする給水管及び給水用具について、その構造及び材質を指定することができる。
2 町長は、指定給水装置工事事業者に対し、配水管に給水管を取り付ける工事及び当該取付口から水道メーターまでの工事に関する工法、工期、その他の工事上の条件を指示することができる。
3 第1項の規定による指定の権限は、法第16条の規定に基づく給水契約の申込みの拒否又は給水の停止のために認められたものと解釈してはならない。
(工事費の算出方法)
第9条 町長が、施行する給水装置工事の工事費は、次の合計額とする。
(1) 材料費
(2) 運搬費
(3) 労力費
(4) 道路復旧費
(5) 工事監督費
(6) 間接経費
2 前項各号に定めるもののほか、特別の費用を必要とするときは、その実費を加算する。
3 前2項に規定する工事費の算出に関して必要な事項は、別に町長が定める。
(工事費の予納)
第10条 町長に、給水装置の工事を申し込む者は、設計によって算出した給水装置の工事費の概算額を予納しなければならない。ただし、町長が、その必要がないと認めた工事については、この限りでない。
2 前項の工事費の概算額は、工事竣工後に精算する。
(工事申込みの取消し)
第11条 町長は、次の場合において工事の申込みを取り消したものとみなす。
(1) 指定期限内に工事費を納入せず、又は必要書類を提出しないとき。
(2) 工事施行に際し申込者の責めに帰すべき事由により着手できないとき。
(給水装置の変更等の工事)
第12条 町長は、配水管の移転その他特別の理由によって、給水装置に変更を加える工事を必要とするときは、当該給水装置の所有者の同意がなくても、当該工事を施行することができる。
2 前項の規定の場合において、その工事に要する費用は、原因者の負担とする。
(第三者の異議についての責任)
第13条 給水装置の設置又は管理に関し、利害関係人その他の者から異議があるときは、給水装置工事申込者の責任とする。
第3章 給水
(給水の原則)
第14条 給水は、非常災害、水道施設の損傷、公益上その他やむを得ない事情及び法令又は、この条例の規定による場合のほか、制限又は停止することはない。
2 前項の給水を制限又は停止するときは、その日時及び区域を定めて、その都度これを予告する。ただし、緊急やむを得ない場合は、この限りでない。
3 第1項の規定による、給水の制限又は停止のため損害を生ずることがあっても町は、その責めを負わない。
(給水契約の申込み)
第15条 水道を使用しようとする者は、町長が定めるところにより、あらかじめ、町長に申し込み、その承認を受けなければならない。
(給水装置の所有者の代理人)
第16条 給水装置の所有者が、町内に居住しないとき、又は、町長において必要があると認めたときは、給水装置の所有者は、この条例に定める事項を処理させるため、町内に居住する代理人を定め、町長に届け出なければならない。代理人に変更があってもまた、同様とする。
(管理人の選定)
第17条 共同住宅の所有者、又は経営者がその共同住宅内に居住しない場合その他で町長が必要と認めた者は、水道の使用に関する事項を処理させるため、管理人を選定し、町長に届け出なければならない。
2 町長は、前項の管理人を不適当と認めたときは、変更させることができる。
(水道メーターの設置)
第18条 給水量は町の水道メーター(以下「メーター」という。)により計量する。ただし、町長がその必要がないと認めたときは、この限りでない。
2 町長は、使用水量を計量するため特に必要があると認めたときは、受水タンク以下の装置に町のメーターを設置することができる。
3 メーターは給水装置に設置し、その位置は町長が定める。
4 メーターの位置が管理上不適当となったときは、町長は所有者又は使用者の負担においてこれを変更改善させることができる。
(水道メーターの貸与)
第19条 メーターは、町長が設置して、水道の使用者又は管理人若しくは給水装置の所有者(以下「水道使用者等」という。)に保管させる。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、これを水道使用者等に設置させることがある。
(1) 使用予定水量に比し、著しく大きな口径のメーターを必要とするとき。
(2) 1使用場所で2個以上のメーターを必要とするとき。
(3) その他町長が定めるとき。
2 前項の保管者は、善良な管理者の注意をもってメーターを管理しなければならない。
3 保管者が、前項の管理義務を怠ったために、メーターを亡失又は、毀損した場合はその損害額を弁償しなければならない。
(水道の使用中止、変更等の届出)
第20条 水道使用者等は、次の各号のいずれかに該当するときは、あらかじめ、町長に届け出なければならない。
(1) 水道の使用をやめるとき。
(2) メーターの口径(以下「口径」という。)又は用途を変更するとき。
(3) 消防演習に消火栓を使用するとき。
2 水道使用者等は、次の各号のいずれかに該当するときは、速やかに町長に届け出なければならない。
(1) 水道の使用者の氏名又は住所に変更があったとき。
(2) 給水装置の所有者に変更があったとき。
(3) 消火栓を消防用に使用したとき。
(4) 管理人に変更があったとき又はその住所に変更があったとき。
(消火栓の使用)
第21条 消火栓は、消防又は、消防の演習若しくは町長が特に認めた場合のほか使用してはならない。
2 消火栓を、消防の演習に使用するときは、町長の指定する町職員の立会いを要する。
3 消火栓を消火の演習に使用するときは、使用時間は10分を超えてはならない。
(水道使用者等の管理上の責任)
第22条 水道使用者等は、善良な管理者の注意をもって、水が汚染し又は漏水しないよう、給水装置を管理し、異状があるときは、直ちに町長に届け出なければならない。
2 前項において修繕を必要とするときは、その修繕に要する費用は、水道使用者等の負担とする。ただし、町長が必要と認めたときは、これを徴収しないことができる。
3 第1項の管理義務を怠ったために生じた損害は、水道使用者等の責任とする。
4 町長は、第1項の管理義務を怠った者に対し、水道水の汚染防止又は障害除去のための必要な措置を採ることを指示することができる。
(給水装置及び水質の検査)
第23条 町長は、給水装置又は供給する水道水の水質について、水道使用者等から請求があったときは、検査を行い、その結果を請求者に通知する。
2 前項の検査において、特別の費用を要したときは、その実費額を徴収する。
第4章 管理
(給水装置の検査等)
第24条 町長は、水道の管理上必要があると認められたときは、給水装置を検査し、水道使用者等に対し、適切な措置を指示することができる。
(給水装置の基準違反に対する措置)
第25条 町長は、水の供給を受ける者の給水装置の構造及び材質が政令第5条に規定する給水装置の構造及び材質の基準に適合していないときは、その者の給水契約の申込みを拒み、又はその者が給水装置をその基準に適合させるまでの間、その者に対する給水を停止することができる。
2 町長は、水の供給を受ける者の給水装置が、指定給水装置工事事業者の施行した給水装置工事に係るものでないときは、その者の給水契約の申込みを拒み、又はその者に対する給水を停止することができる。ただし、法第16条の2第3項の国土交通省令で定める給水装置の軽微な変更であるとき、又は当該給水装置の構造及び材質がその基準に適合していることを確認したときは、この限りでない。
(給水の停止)
第26条 町長は、次の各号のいずれかに該当するときは、水道の使用者等に対し、その理由の継続する間、給水を停止することができる。
(2) 水道の使用者が正当な理由がなくて、上松町営水道の料金等に関する条例(昭和43年上松町条例第9号)第5条に規定する量水器の点検を拒み又は、妨げたとき。
(3) 給水栓を、汚染のおそれのある器物又は施設と連絡して使用する場合において、警告を発しても、なお、これを改めないとき。
(給水装置の切離し)
第27条 町長は、次の各号のいずれかに該当する場合で、水道の管理上必要があると認めたときは、給水装置を切り離すことができる。
(1) 給水装置所有者が、90日以上所在が不明で、かつ、給水装置の使用者がないとき。
(2) 給水装置が、使用中止の状態にあって、将来使用の見込みがないと認めたとき。
(給水装置操作の禁止)
第28条 メーター、止水栓、消火栓その他特に定められた給水装置は、町職員又は、指示された者以外これを操作してはならない。
(家族等の行為に対する責任)
第29条 給水装置の使用者は、その家族、同居人、使用者その他従業員等の行為についても、この条例に定める責めを負わなければならない。
(過料)
第30条 町長は次の各号のいずれかに該当する者に対し、1万円以下の過料を科すことができる。
(1) 第3条の承認を受けないで、給水装置を新設、改造、修繕(法第16条の2第3項の国土交通省令で定める給水装置の軽微な変更を除く。)又は撤去した者
(3) 第22条の給水装置の管理義務を著しく怠った者
第5章 貯水槽水道
(貯水槽水道に係る管理者の責務)
第31条 管理者は、貯水槽水道(法第14条第2項第5号に規定する貯水槽水道をいう。以下同じ。)の管理に関し必要があると認めるときは、貯水槽水道の設置者に対し、指導、助言及び勧告を行うものとする。
2 管理者は、貯水槽水道の使用者に対し、貯水槽水道の管理等に関する情報の提供を行うものとする。
(貯水槽水道に係る設置者の責務)
第32条 貯水槽水道のうち簡易専用水道(法第3条第7項に規定する簡易専用水道をいう。)の設置者は、法の定めるところにより、その水道を管理し、及びその管理の状況に関する検査を受けなければならない。
2 前項に規定する簡易専用水道以外の貯水槽水道の設置者は、管理者が別に定めるところにより、当該貯水槽水道を管理し、及びその管理の状況に関する検査を行うように努めなければならない。
第6章 補則
(委任)
第33条 この条例の施行に関し必要な事項は、町長が定める。
附則
この条例は平成10年10月1日から施行する。
附則(平成12年条例第31号)
この条例は、平成13年1月6日から施行する。
附則(平成15年条例第7号)
この条例は、平成15年4月1日から施行する。
附則(平成16年条例第22号)
この条例は、平成16年10月1日から施行する。
附則(令和6年条例第4号)
この条例は、令和6年4月1日から施行する。